キャンバス


色のないあかり灯して 表情のないたましい揺らして
電車ははしる 色のない街をはしる

みんなのため わかっているけど
なんだろうね 胸がいたむよ

何色が足りないんだろう もうわからなくなったよ
それでは 嫌なのに
何色が褒められるんだろう いらないといわれても
それでは 嫌なのに

じぶんをよごして いつかいいこと?



色のないあかり映して その目を丸く輝かせて
きみはわらう 色のない街のなかで

みんなのため おんなじなのに
なんだろうね あたたかいよ

何色が足りないんだろう すぐに探したくなったよ
それなら 好きだから
何色を褒めてあげられるだろう ぼくにない色でも
それなら 好きだから

白いキャンバス きっといいこと

ひかり

世界との調和を突き詰めていくと、きっと自分が存在していることすら、調和を乱すものと考えざるを得なくなってくるだろう。この世界に生きている以上、そういった究極的な調和は諦めることにしよう。

かといって、世界との調和を完全に放棄してしまっては、他者との衝突に何度ともなく悩むことになるだろう。

存在自体は、調和を無視して無条件に認めてもらうとして、存在を前提に自分が行う種々の行動については、世界との調和の問題をどうやって考えていけば良いのだろうか。

光はどうか。存在していながらも、そのふるまいは、世界を構成する諸要素の存在や要素同士の関係性を明らかにすることに注力するのであるから、世界との調和を乱すことはないのではないか。

こういうわけで、ぼくは、世界を照らす光になることを目指して生きていこうと決めた。