人に迷惑をかけてはいけない、と教わって育ってきた。ずっとそうやってきた。あれも迷惑だな、やめよう。これも迷惑だな、やめよう。どんどん消えていって、結局、自分が生きて人と接すること自体、迷惑だなと思うようになった。 自然と、孤独に生きることが、一番楽になっていった。申し訳ないけど、そっとしておいてほしい。自分のことは、そこに居ると思って欲しくない。いてもいなくても一緒なポジションがいい。椅子一つだけ空けておいてくれれば、勝手になんでもやるから。一人でできずに困っていても、助けないでほしい。それも自分のせいだと思えば、甘んじて受け入れるから。それで死んでも後悔しないから。そういう不干渉の位置から、皆が私を置いて幸せになっていくのを、ただ見守っていたい。その発想はもはや、生きている人のそれではないけれども、そうやって生きてきたのだから、今さら変えるなんて無理。だから、これからもそうやって生きていくしかない。